老人性うつの症状の5つの特徴

メンタルケア

老人性うつの症状の5つの特徴「心の風邪」といわれるうつ病には様々な種類がありますが、高齢者に多く見られるのが老人性うつ病です。ではこの「老人性うつ病」と子供や働き盛りの大人がかかるうつ病との違いはどんな点でしょうか?

今回は老人性うつ病の特徴についてご紹介したいと思います。


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老人性うつの症状の5つの特徴

 

身体的症状

老人性うつの特徴は身体的な症状が起こるケースが多い事です。主に肩こりや頭痛、耳鳴り、吐き気、不眠、痩せるなどが見られますが、若年性のうつ病と同じような腹痛、胸の痛み、関節痛など身体のあちこちに痛みを感じるという症状も見られるでしょう。これらの症状が出て病院で検査してもらっても異常がない場合は、老人性うつの可能性も考えられます。

特に感情の起伏が激しかったり、表情が暗くなったり、物忘れがひどい、今まで楽しかった趣味などに興味が無くなるといった症状が併発している場合は要注意です。

老人性うつは他のうつに比べて非常にデリケートなので、放っておくとどんどん症状がひどくなって自殺願望が出てくるケースもあります。症状を自覚した時点で早めに診断してもらうのが良いでしょう。

 

認知症との違い

老人性うつになると、不安感や焦燥感が強くなり、落ち着きがなくなったり物忘れが激しくなるなど認知症と似た症状が見られる場合があります。認知症だと判断して診断を受けないでいると症状は悪化していく一方なので、違いを知っておく必要があるでしょう。

まず初期症状として見られるのは、老人性うつの場合身体的症状や抑うつ症状、心気症状(原因がない身体の不調)ですが、認知症の場合は記憶障害や性格の変化が見られます。気分的な問題で言えば、老人性うつの場合、朝は比較的調子が悪く、夕方になるにつれて良くなる傾向がありますが、認知症の場合は特に時間帯による変化はありません。

一番の違いは認知症になると攻撃的になるという点です。今まで仲の良かった家族に対してさえ攻撃的になるのは認知症独特の症状で、老人性うつには見られません。

病気の進行は圧倒的に老人性うつの方が早く、何かのきっかけで激変する事もあるので注意が必要でしょう。

 

考えられる原因

老人性うつの原因としては環境的要因と心理的要因が考えられます。

配偶者に先立たれた、子供達は独立してなかなか会えない、友人がいないなど、人と接する機会も外出する機会も減り、自宅で1人きりで過ごす時間が増えるという環境的要因は大きく関係してきます。

また老化によって物覚えが悪くなったり、体力が低下したという不安感も心理的要因として考えられます。

他にも可愛がっていたペットが亡くなったり、親戚との関係が悪くなったなどの喪失感や、今後の生活に愛する不安や子供が離婚したなどの心配事が原因になる場合もあるでしょう。

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予防方法

老人性うつの予防方法で一番効果的なのは、積極的に人との関わりを持つことです。

自分の趣味や特技、仕事の経験を活かして社会活動に参加したり、ボランティア活動に参加するのも良いですね。地域のコミュニティー活動に参加して、老後の楽しみを持つことも老人性うつの予防になります。

人間にはいくつになっても社会の中で存在感を認めてほしいという欲求がありますが、特に定年退職までバリバリ働いていたような男性は、急にやる事がなくなって自宅にこもりっきりという状況が老人性うつの原因となる場合が多いので、趣味や仕事を見つけて第二の人生を謳歌することが予防になるでしょう。

 

治療法

病院での老人性うつの治療法は、通常のうつと同じように抗うつ剤の投与やカウンセリングが中心になります。それにプラスして休養をとることも大切です。

生活環境の変化が原因となる場合が多いので、環境を整える事も治療の一環です。一番は家族の協力で、診察にも一緒に出向いて症状を理解してサポートしてくれるような家族がいる場合は、頼る事で完治が望めます。

もし家族のサポートが得られない状況なら、落ち着いた環境での入院生活も適切な治療法となります。入院生活では潜在的に持っている能力を引き出してくれる治療などを行ってくれる施設もあるので、脳が活性化されて回復も早くなるでしょう。

 

老人性うつは脳に異常がある病気ではないので、ゆっくりではありますが適切な治療を行うことにより必ず完治する病気です。「治るはずがない」「もう手遅れだ」なんて諦めてしまっては治るモノも治りませんよね。

自分は絶対に大丈夫!と思っていても、老人性うつになる可能性はあるので、まずは予防する事が大切です。特に考えられる原因に身に覚えがある方は、今すぐ始めてみてくださいね。

 

まとめ

老人性うつの症状の5つの特徴

・身体的症状
・認知症との違い
・考えられる原因
・予防方法
・治療法

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