克服したくてもなかなかできない対人恐怖症は、現代社会に大く蔓延する症状です。誰かに相談したくてもできず、一人で悩みを抱えている方も多いようですね。
では度を超えてしまうと社会生活も難しくなってしまう対人恐怖症を克服するにはどうしたら良いのでしょう。
今回は対人恐怖症を克服するために出来る事についてまとめてみました。自分は対人恐怖症である、またはそうかも?と思っている方は是非参考にしてみて下さいね。
対人恐怖症を克服するために出来る5つのこと
対人恐怖症になりやすい性格
対人恐怖症はその人の持つ性格によってなりやすいと言えます。まじめな性格の人ほど対人恐怖症になりやすいというのが定説ですが、細かく挙げると次のような性格がなりやすいと言われています。
神経質で感受性が強い・自意識が強い・人に気を使う・くよくよしやすい・慎重で怖がり・完璧主義・子供の頃から人見知りが激しかったなど…全体的にみると「堅苦しい」性格の人ほど対人恐怖症に陥る危険が高いと言えますね。
真面目である事は決して悪い事ではなく素晴らしい事ですが、対人恐怖症の人に共通するのは他人からそう思われようとして真面目に見えるように振る舞っている傾向があります。他人の目が気になる方ほど要注意でしょう。
なぜ対人恐怖症になるのか?
対人恐怖症の原因には様々な事があります。生まれ持った性格が原因の場合もありますが、一番多いのは生活環境が原因になるケースでしょう。
幼い頃に人とうまく接することが出来ない事に対するトラウマ、例えば転校を繰り返していたり、いつも孤立していたという事が挙げられます。また大人になってから自分に合う仕事が見つからず職を転々としたり、結婚や出産によって生活環境が変わった事に馴染めないといった悩みも原因となります。
またコンプレックスが原因となる事もあります。自分の見た目に自信が無い人は他人の目を見て話すことが出来なくなり、そのうちに人と話すこと自体が怖くなってしまいます。他人から言われたちょっとした事でも深く受け止めて、考え込んでしまうのでしょう。
対人恐怖症は遺伝的な原因があるという説もありますが、これは全体の5%前後です。元々日本人の国民性は対人恐怖症になりやすいと言われていて、人と群れる習慣のない欧米では対人恐怖症の症状はほとんど見られません。日本人のように昔から集団で行動する民族の場合は、潜在的に集団から外れてしまう事は恥ずかしい事だという考え方があるのかもしれませんね。
対人恐怖症を克服するための考え方
対人恐怖症を克服したいと思ったら「自分は普通である」という考え方を常に心の中に置いておくと良いでしょう。
対人恐怖症になってしまうと普通とは少し考え方が違ってきますが、その考え方は自分自身だけではなく周りも巻き込んでしまうネガティブなモノである事が多く、症状が重くなればなるほど友人を失ったり、周りに溶け込む事が難しくなります。しかし人と違う考え方を持っている事は何も異常な事ではなく当然の事なので、恥ずかしがる事などありませんよね。
また相手の気持ちばかり考えてしまうのも止めた方が良いでしょう。「コレを言ったらあの人はこう思うに違いない」「そうは言っても本当はこう思っているに違いない」など、相手が言った言葉の裏を読む癖をなくして、意識的に素直に受け取るようにしましょう。
対人恐怖症の人はどんな状況でもマイナス方面に考えてしまう傾向があるので、マイナスの考えを持ってしまいそうになったら早めにストップをかける事が克服するためのポイントですよ。
対人恐怖症を克服する場
対人恐怖症になったからと言って必ずしも病院に行かなくてはならないという事はありません。病院に行くことに抵抗がある人は自宅で治療に取り組む事もできます。
その場合はまず自分が持っているマイナスの考え方を捨てる事から始めましょう。人とうまく話せないと悩みだすと、うまく話せないのが当然だという錯覚に陥ってしまうので、もしうまく話せなかった場合でも「その時は調子が悪かったからしょうがない」というポジティブな考え方が出来るように変えていく事が大切です。
家族と一緒に住んでいる場合は、対人恐怖症を十分に理解してもらって協力してもらいましょう。1人暮らしの場合は、近所のお店の店員さんと会話を始める所から始めても良いですし、少し勇気を出して友達に連絡を取って話を聞いてもらうのも良いですね。
自分ではどうして良いのかわからないという方は専門医やカウンセラーに相談するのも良いですね。1人で治療をして失敗した場合は症状が悪化する場合もあるので、心療内科やカウンセリング施設にお任せしましょう。その場合一番大切なのは、医師との相性です。もし合わないと感じた場合は、そこで治療を続けるよりも他の所を探して治療した方が効果的で克服しやすい場合もあります。
あなたは大丈夫ですか?対人恐怖症チェック
人と接するのが苦手だからと言って対人恐怖症だという訳ではありません。対人恐怖症ににはいくつかの共通点がありますが、次にあげる項目に当てはまる人は注意が必要でしょう。
☆帽子をかぶったりサングラスをしていると落ち着く
☆電車やバスの中で周りに人がいると、どこを見て良いのかわからない
☆何かを書く時に誰かに見られている場合は緊張してうまく字が書けない
☆自分の悪口を言われているんじゃないかと常に気になる
☆人と話している最中に自分の発言をどう思っているのかが気になる
これらが全部○だという方は対人恐怖症になりやすい、または既になっていると考えられます。症状が重くなると日常生活にも影響しかねないので、早めに克服する努力をする事をおすすめします。
いかがでしたか?
対人恐怖症は克服するのに時間がかかる場合もありますが、必ず克服できる病気です。自分一人で克服するのは難しい場合もありますが、薬さえ飲んでいれば治る病気でもありません。
克服するのに一番大切なのは、焦らず悩みすぎない事です。まずは症状を軽くする事から始めて、ゆっくりと時間をかけて克服していきましょう。
まとめ
対人恐怖症を克服するために出来る5つのこと
・対人恐怖症になりやすい性格
・なぜ対人恐怖症になるのか?
・対人恐怖症を克服するための考え方
・対人恐怖症を克服する場
・あなたは大丈夫ですか?対人恐怖症チェック
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