誰しもが心の中に1つや2つは抱えているトラウマ。日常生活を送っている時には特に気にもならないのに、あるキッカケやふとしたタイミングによって、そのトラウマが突然出てしまう。そんな経験はありませんか?
できることなら克服したいと考えるトラウマですが、なかなか一人でどうにかしようと思っても難しいものです。トラウマの原因が家庭環境にあるのか、それとも学校生活にあるのか。もしくは職場であったり恋愛だったり、人それぞれ抱えているものは異なります。
トラウマと正面から向き合わなければ、決してトラウマ克服にはつながらない。それは誰しもわかっていることですが、怖くてなかなかできないものです。そこで、恐れることなくトラウマを克服するための対策をここで考えていきましょう。
トラウマを克服するための5つの対策
なかったことにしない
トラウマに関しては思い出したくないことでしょうし、できることならさっさと忘れてしまいたいと考えるはずです。しかし、忘れたい、なかったことにしたいと思えば思うほど、実はその記憶は深く残ります。
そして、この記憶は出てきてほしくない時に限って蘇ります。これは、無理矢理なかったことにしようと意識下に抑圧した反動で起こるのです。では、意識下に沈めることなくトラウマを克服するためにはどうすればよいのでしょうか?
しっかり受け止める
トラウマ克服のために大事なこととしてあげられるのは、トラウマになっていることを軽く扱わず、しっかりと受け止めることです。そんなに傷ついているわけがない、どうってことない。そう思い込みたいのは人として自然の流れですが、トラウマになるということは、自分にとって非常に大きなダメージを与えている事柄なのだということを受け止めなければいけません。
自分自身で自分がいかに傷ついたのか、そのことをしっかりと理解するのです。可能であれば、自分一人きりではなく、誰かに側にいてもらって一緒に理解してもらえればなおよいでしょう。
記憶の引き出し方を知る
トラウマで傷ついていることをしっかりと自覚できたら、次の克服ステップです。人がトラウマを思い出す時には、大抵デジャヴのような感覚に陥ります。また同じことを繰り返すのか、同じ思いをするのか。心も体もすべてが再体験するような、そういった感覚です。
人が記憶を辿る、蘇ってくる時にはこのような再体験のような場合と、俯瞰的に客観的に記憶を眺めるような場合があります。前者が自分の目で見ている記憶、自身はそこに映し出されていないのに対して、後者の場合には自身もその記憶に登場人物の一人として映し出されています。
この記憶の引き出し方を前者から後者へ変えていくことがトラウマ克服の鍵となります。
投影する
自身がその記憶の一登場人物となるようにするためにはどうすればよいか?ここからはイメージトレーニングになります。自身がそこに映し出されているという状況は、映画やテレビを見ているような、記憶を投影し視聴者として眺めている、そういった状況です。ぜひイメージしてみてください。
もし、イメージしていて気持ちが耐えられないと感じたら、場面転換をしてみましょう。焦る必要はありません。いきなり全てのトラウマがクリアできるようならば、それはもはやトラウマではありません。慣れてくるまで何度も何度も繰り返していけばよいのです。科学的な方法では仮想現実体験という手段もありますが、自分でトラウマ克服を行うためにはこの投影するやり方が一番現実的です。
完結させる
最後のステップです。自身をテレビや映画の登場人物として投影させる、客観的に眺めることができたら、後はそのストーリーを終わりまで見ることです。そして、「終わった」とつぶやくのです。
こうしてあなたが抱えるトラウマの物語は終わりを告げます。完結です。劇場を出るイメージでも、テレビのスイッチを切るイメージでも構いません。もうこれは見終わった話なのだということを脳に植え付けて、心も体もそれに従わせるのです。
いかがでしたでしたか?
トラウマ克服の流れを5つのステップに分けてお送りしてみました。単なる方法ということに絞れば、紙に書きだしてみる方法や、人に話してみるというやり方もありますが、これはその2の「しっかり受け止める」というステップで試してみるのがよいでしょう。
逃げずに受け止めること、傷ついていることをしっかり理解すること、客観的な話として見つめなおし完結させること。このサイクルができるようになれば、トラウマに悩まされることは少なくなります。トラウマ克服の経験値そのものが上がっていきますからね。
すぐにでも実践できる方法ですので、トラウマに悩まされている方はぜひお試しください。
まとめ
トラウマを克服するための5つの対策
・なかったことにしない
・しっかり受け止める
・記憶の引き出し方を知る
・投影する
・完結させる
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